一定の高さと大きさで母音を伸ばし、その安定を耳で確かめる練習です。母音「あ」を、HASSEI METERで声を測るときと同じように伸ばします。

この練習のねらい

一定の高さと大きさを保ったまま母音を伸ばし、その安定を自分の耳で確かめられる状態をつくることが、ロングトーンのねらいです。

声を録音して数値で調べるときの手順として、母音「あ」を、一定の高さと大きさに保ったまま伸ばすことが推奨されています(Patel ほか, 2018)。ロングトーンは、HASSEI METER で声を測るときと同じ形式の発声です。高さ・大きさ・母音をそろえておけば、練習の前後に測った数値を正しく比べられます。また、高さや大きさが揺れれば耳に返ってくるため、安定しているかどうかを、道具を使わずその場で聞き取れます。

練習の前後で普段の声がどう変わるかは、「効果を測って確かめる」の手順で、抜け(SPR)クリア(CPPS)の推移として確認してください。

やり方

  1. 楽な高さと、いつもどおりの大きさで「あー」と声を伸ばします。
  2. 高さと大きさを変えないように保ってください。上がったり下がったり、大きくなったり消えたりしないことを目安にします。
  3. 息が続く範囲で伸ばしたら、いったん切り、同じ高さでもう一度伸ばします。

うまくいかないとき

高さが少しずつ上下してしまうときは、声を伸ばす時間を短くしてください。長く伸ばそうとするほど、息が足りなくなり、終わりぎわに揺れやすくなります。

声が大きくなったり消えたりするときは、大きさが変わり始めたところで切り、もう一度伸ばし直してください。息が続く限り伸ばすことが目的ではありません。

息が続かず苦しくなったら、そこで止めてかまいません。

効果を測って確かめる

練習の前後で HASSEI METER を使い、抜け(SPR)クリア(CPPS)の数値の変化を記録します。測定のルールは3つです。単発の数値で判断しない、毎回同じように声を出して推移を見る、録音の場所とマイクをそろえる。この3つを守って比較してください。

SPR

低い方の帯域と高い方の帯域の落差を表す数字です。HASSEI METER では「抜け」として扱います。

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CPPS

息漏れの少なさと結びつく、声の規則正しさを表す数字です。HASSEI METER では「クリア」として扱います。

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references / 出典

  1. Patel, R. R., Awan, S. N., Barkmeier-Kraemer, J., Courey, M., Deliyski, D., Eadie, T., Paul, D., Švec, J. G., & Hillman, R. (2018). Recommended protocols for instrumental assessment of voice: American Speech-Language-Hearing Association expert panel to develop a protocol for instrumental assessment of vocal function. American Journal of Speech-Language Pathology, 27(3), 887-905.